杉並区

(東京)
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「遅野井川親水施設」

『遅野井川親水施』は、都立善福寺公園内の上の池と下の池をつなぐ延長約160mのコンクリート三面張り水路の改修整備です。本水路の再整備は、地域の小学校児童が「善福寺川を水に親しめる身近な水辺にしてほしい」という思いを直接区長へ要望した結果、「みんなの夢水路整備事業」として実現しました。

様々な主体との協働によるデザインプロセス

改修設計の検討は、地域の小学校児童が作成した水路の整備イメージをもとに、地域住民を含めたワークショップで整備内容の深化を図りながら詳細設計を行いました。工事中には有志による埋土種子の採取や小学校児童による種苗植付け、改修後にはワークショップ参加者主体で組成された団体による水路の管理運営(区と協定締結)が開始される等、事業初期段階から様々な主体が有機的に連携することで、子どもたちの夢が質の高い空間とともに実現しています。

様々な主体との協働によるデザインプロセス

都立善福寺公園との一体的整備 / 環境配慮型設計

都立善福寺公園を管理する東京都東部緑地公園事務所との協議により、区が管理する水路用地と隣接する都立公園との一体的整備が可能となりました。その結果、片側護岸の撤去とともに、公園広場と連続する草地広場、車いすやベビーカー利用者も水辺に近づける園路、休息できる親水テラスなどが整備され、公園利用者が日常的に水の流れや音を感じる環境が実現しました。また、多摩産材のベンチや流域内調達した川石を使用した水路護岸等による地産地消の促進、撤去護岸コンクリート殻のじゃかご擁壁中込材への再利用等、環境配慮に重点をおいた設計を行っています。

都立善福寺公園との一体的整備/ 環境配慮型設計